ケナシコウルペ(皇:インカラ)
エルルゥたちの住むヤマユラの集落がある國だったが、ハクオロたちの叛乱によって滅ぼされ、トゥスクルと改称した。西部にヤマユラの集落がある。中央付近には交通税目当てのタコトリの関があり、行き来が制限されている。
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トゥスクル(皇:ハクオロ)
ハクオロを皇とする新興國家。ハクオロは國の指導者と戦時の軍師を兼ねており、ひとえにこの國の驚異的な発展は彼の類稀な智才によって成されたものである。ハクオロの軍師としての手腕によって自國よりも遥かに強大な國家をも打ち倒していることが発展の要因の一つであるが、その最も肝となる要因は様々な前例の無い政治的政策を取り入れていることにある。例としてこの國には、他國に広く知れ渡るほどの規模を持つ歓楽街が皇の主導で運用されており、その目的は悪銭の巡りを押しとどめ腐敗した政員を出さず、また他國から人を集めて資金を循環させようというものである。「歓楽街なんていうものは禁止しきれるものではない。ならば自分達で管理してしまおう」というハクオロの言葉からも、彼の知略の深さがうかがえる。しかしそのせいで「トゥスクルの皇は幾人もの「室(妃)」を持つ好色皇」という風に誤解されて広まっており、ハクオロを閉口させている。またハクオロは「仮面をつけた皇」という程度でしか民に認知されておらず、ハクオロが普通に城下町を歩いていても騒ぎになることがない。また、コミック版では祭りの屋台で仮面のレプリカが販売された際に、偽者騒ぎが起きたことがある。
元はケナシコウルペの領土であったが、かの國の暴虐を見かねたハクオロが平民達を先導し、一大謀反を起こしたことを起源とする。この國の名前は、殺されてこの謀反の火付けとなった山村の人望高い村長「トゥスクル」に敬意を表してのものである。後にはクッチャ・ケッチャ領を併合し、カルラゥアツゥレイを同盟國とする。シケリペチムが解体し、ノセシェチカとクンネカムンが滅びた後は中小の諸勢力の指導的立場に立ち、名実共に最強國となる。
南部國境付近にはキヌハン藩やシシハル藩などが存在する。國境付近のホゥホロ城は天然の要害であったが、クンネカムンの侵攻時に破壊されてしまった。
クッチャ・ケッチャ(皇:オリカカン)
騎馬民族國家であり、國土のほとんどが平原である。軍も騎馬隊が多くを占めている。もともとが遊牧民族國家であることもあり、皇都や本陣が絶え間なく移動しているのが特徴である。オリカカン皇が殺された後、トゥスクルが吸収合併した。
シケリペチム(皇:ニウェ)
三大強國のひとつで軍事國家。多くの中小國や集落をその軍事力によってまとめた國だが、皇一人の力に頼っていた部分が大きかったために皇の死・皇都陥落により、元のように多くの國々に分裂した。
ナ・トゥンク(皇:スオンカス)
奴隷國家ともいわれ、浚って来た人を売り國の財としている。デリホウライ率いる奴隷による叛乱軍「カルラゥアツゥレイ」によって滅ぼされた。
カルラゥアツゥレイ(皇:デリホウライ)
デリホウライ率いる叛乱軍によってナ・トゥンクを滅ぼした後に建國された新國家であり、叛乱軍の名前がそのまま國名となっている。國名はデリホウライの尊敬する姉、カルラの本名から。トゥスクルとは同盟を結んでいる。
ラルマニオヌ
ギリヤギナ族によって治められていた超大國だが、その傲慢なギリヤギナ族の態度によって徐々に反感を買い、シャクコポル族によって叛乱を起こされ滅亡した。カルラとデリホウライはこの國の皇の子である。
オンカミヤムカイ(皇:ワーベ)
ウィツアルネミテアの総本山であり、宗教國家である。國民すべてがオンカミヤリュー族であり、自らを調停者とし、先立って争いに参加することはない。
クンネカムン(皇:アムルリネウルカ・クーヤ)
三大強國のひとつであり、ラルマニオヌ滅亡後に建國された新興國家である。國民すべてがシャクコポル族であり、唯一オンヴィタイカヤンを信仰している。シャクコポル族は肉体的に最弱といわれるほどだが、アヴ・カムゥの力によって非常に強い軍事力を持つ。その力は三大強國であるノセシェチカを数日で滅ぼすほど。全土平定を目指し他國への侵攻を試み大陸の三分の一近くまで國土を広げたが、トゥスクルを中心とする多くの小國による抵抗にあい、最終的にはムツミによる浄化の炎で皇都を焼かれ事実上の消滅となった。
エルムイ(皇:ポナホイ)
小さな集落が集まってできたごく小さな國で、ノセシェチカの属國である。カンホルダリの命によりクンネカムンへの侵攻を試みるが逆に滅ぼされた。
登場人物
※担当声優は「日本語」は日本語版アニメおよびPS2版ゲームでの声優、「英語」は日本国内版Blu-ray Disc BOXにも収録されている英語版アニメでの声優を記載。なお英語版声優のリンクは、片仮名書きは日本語版ウィキペディアの、アルファベット書きは英語版ウィキペディアの記事へリンクしている。
トゥスクル
ハクオロ
声 - 日本語:小山力也、英語:ジョン・グレミリオン
主人公。大怪我をして倒れていたところをエルルゥ達に助けられる。助けられる以前の記憶を失っており、なぜか外すことの出来ない仮面を着けている。「ハクオロ」とは、トゥスクルの計らいでエルルゥ達の実父(故人)から借りうけた名前である。年齢は27歳?28歳。カミュに「おじ様」と呼ばれた時にショックを受けたり、アルルゥから父親の面影を重ねられたときに内心複雑な心境であるような言動を見せたりと、記憶喪失であることも相まって自分自身の年齢を気にしている。時に優しく、時に厳しい父親のような性格。自らの胸の内や悩みは人に話さず自分で解決する傾向にあり、それでいてたいていの逆境は自力でどうにか出来てしまうという難儀な性をしている。記憶喪失だということを鑑みても不思議なくらい安定した人格者である。こういったゲームの主人公には未成熟なキャラクターが多いが、懐の広さや時に見せる厳しさや非情さなどを見るに、そういう意味では彼は「大人」である。
戦闘フェイズでは毒液・刃を仕込んだ鉄扇を操り、既存の概念にとらわれない采配を振るい、先頭に立って一軍を率いる。
その正体は遥か過去から存在する神の如き存在『うたわれるもの』。人間達からウィツァルネミテアと呼ばれ崇められる存在である。ハクオロはそのうたわれるものの半身が顕現した姿、「空蝉」である。かの時代で認知外の高位存在と同化してしまった末の意識が彼であり(作中の描写から博士号を持つ学者だと思われる)、「創成期」でのアイスマンとは彼のことである。彼の被る仮面は、幾千本もの未知の繊維で直接脳髄に縫い付けられており脱着は完全に不可能である。その繊維はそれぞれが脳の各部に作用し、身体機能や免疫力などを向上させる機能を持つ。その効果を研究するための実験体が亜人間たちの祖先であり、彼は遺伝子的な意味で「現代」に生きる全人類の父であると言える。また、「ハクオロ」とは前大戦でウィツァルネミテア(空蝉)がトゥスクルに告げた名前で、トゥスクルはそれを自分の息子に貰っていたが、大怪我をして担ぎ込まれた当初に彼の正体に気付き、その名前を「返還」した。つまりハクオロという「白き皇」を意味する名前は、借り物ではなく彼の真名である。オンカミヤムカイ最深部にて精神の統合後、大神である自身がこの世に相容れぬ災いであることを認識し、自ら封印されることを選ぶ。自身の存在に悩み苦しみながらも、自分が封印される瞬間まで自身の意思を貫き通した。
エルルゥ
声 - 日本語:柚木涼香、英語:キラ・ヴィンセント=デイヴィス
メインヒロイン。大怪我をして倒れていたハクオロを助ける。面倒見がよく村人に慕われる心優しい少女であるが、かなりのやきもち焼き。怒らせると誰もとめられない。家事全般が得意。酒が入るとすぐ酔うが、そこから一向に潰れない。薬師の卵で、祖母であるトゥスクルには薬の調合法などを教わっている。薬草や薬石を採りに行くのが好きで、しばしば森まで通っている。トゥスクルの遺言でアルルゥとともにハクオロに預けられ、建國後はトゥスクル國の薬師となり、以後ハクオロの御付として体調管理を任され彼を見守り続ける。ハクオロの周りにいる女性たちが皆見目麗しい者たちばかりなのを気に病んでいる。エルルゥの名前はトゥスクルの姉と姉妹草から取られている。
ゲームの戦闘時には祖母仕込みの薬術で傷薬や戦時麻薬、果ては毒薬までもを生成し、一軍の要として尽力する。アニメでは戦闘に参加しない。
本編開始前、地震で瀕死の重傷を負ったアルルゥを救うため、ハクオロとの間に自らの存在を明け渡す契約を結んでいる。ハクオロへの愛情はその契約による部分もあり、本人にもその自覚はあるが、それを抜きにしてもハクオロ個人へ本当の愛情を抱いている。その旨を声に出すことが出来なかったが、その苦難に耐えながらも別れのそのときまでハクオロを精一杯支え続けた(アニメ版のウルトリィの発言より)。
アルルゥ
声 - 日本語:沢城みゆき、英語:Sasha Paysinger
エルルゥの妹。無口で人見知りが激しいが、一度なつくと甘えたりいたずらをする。主人公を「おと?さん」と呼び慕う。動物と心を通わすことができ「森の母(ヤーナマゥナ)」ともよばれる。ユズハとカミュとは親友であり、「アルちゃん」と呼ばれている。食欲旺盛な育ち盛りで、皆からは小動物の如く可愛がられ、よく餌付けされている。はちみつが大好物で、カルラに便乗して倉から盗み出すほど。無邪気な性格のわりに狡猾で勘が鋭いが、無謀な行動を取ることもあり実際何度か死に掛けている。アルルゥの名前は姉妹草からとられている。
戦闘フェイズではムックルとガチャタラを従え、ハクオロとエルルゥを守るために、矢も矛も恐れず戦場を駆け巡る。後述のムックルの体毛硬化の能力から、戦闘メンバー随一の物理防御能力を誇っているが、雨が降るステージなどでは弱体化してしまう。
ムックル
声 - 日本語:下山吉光、英語:モニカ・ライアル
エルルゥ達が住む村の近くの森で『森の主(ムティカパ)』として恐れられハクオロ達に退治された、ムティカパ(白虎)の子供。成長した時の事を考え始末されそうになるが、アルルゥが助け面倒を見ている。人の言語を解するほどの高い知能を持つ。巨大な白虎に成長するが、まだまだ子供で、アルルゥにとてもなつき甘えている。だがアルルゥが危機に陥った際は、凶暴なムティカパとなって戦う。しかしエルルゥだけには敵わない。
親のムティカパと同様の刀も通さぬ程硬い体毛を持つが、水に濡れると非常に脆くなる為に水辺や雨を極端に嫌う。
ガチャタラ
チキナロが商品として連れてきたミキュームと呼ばれる白いオコジョやリスに似た霊獣。その肝はあらゆる病気に効くと言われており、ユズハの治療の為にオボロに殺されそうになるが、「可哀想」という理由からユズハは殺すのを拒否し、アルルゥが面倒を見る事になる。名付けた者に対する刷り込みが起こるため、アルルゥを親だと思い込んでいる。小さくて可愛いらしいので、女性陣からは可愛がられるが、特に母親代わりのアルルゥの関心を奪われてしまうことに対してムックルはやきもちを焼いている。
オボロ
声 - 日本語:桐井大介、英語:Chris Patton
ユズハの兄。義賊として活動をしており、最初はハクオロを敵対視していたが、ケナシコウルペとの戦を通じて彼を「兄者」と呼び、最初に彼に心酔する忠臣の1人となる。部下としてドリィとグラァを従え、彼らからは「若様」と呼ばれている。酒は強い方ではないが、周りに大酒飲みが揃っていることに加えて、負けん気の強さからコンプレックスを抱えている。よく飲みすぎて二日酔いの薬をエルルゥに作ってもらっている。妹であるユズハのことを溺愛しており、それゆえ後先が見えなくなることもある。皇族の出身であり、祖父はケナシコウルペの先代皇だった為、オボロはケナシコウルペの正統後継者でもある。しかし祖父が前大戦で敗北しその結果インカラの先祖に権力闘争でも負け、皇の地位を奪われ没落してしまった。ハクオロからは自身の後継者として任命されたが、「柄じゃない」としてベナウィに託した。またオボロの祖父とトゥスクル、ワーベは前大戦で共に戦った戦友である。
戦闘フェイズでは弐刀流を操り、軽業師のような身のこなしを生かした戦法を見せる。
ユズハ
声 - 日本語:中原麻衣、英語:モニカ・ライアル
オボロの腹違いの妹。盲目であり生まれつき病弱。大病を患っておりしばしば発作で苦しむ。トゥスクル曰く体に複数の『澱神』を宿している特異体質で、彼女の病は複数の澱神の相反の負荷によるものであるため不治とされる。寝所という狭い範囲の世界が彼女の生活圏であり、兄オボロの極端な過保護により純真無垢のまま育ったため、いろいろな方面の知識が欠けている。一種浮世離れした雰囲気をまとい、また凛とした芯の強さをものぞかせる。親友であるアルルゥとカミュからは「ユズっち」と呼ばれる。苦党。自分の存在が、周りの者達に迷惑をかけているのではないかと危惧している。また、自分の命が長くないために「自分が生きた証」を残したいと思いハクオロと子供を作った。
アニメ最終話では他界している。
ドリィ、グラァ
声 - 日本語:渡辺明乃、英語:Brittney Karbowski(ドリィ)・ナンシー・ノヴォトニー(グラァ)
オボロの部下の双子。共に弓の名手。常に二人一組で行動し、見た目も思考パターンもほとんど同じ。瞳が紫で袴が藍色なのがドリィ、瞳が青で袴が朱色なのがグラァである。オボロに対して尊敬以上の感情を持っているらしく、オボロに記憶がなくなるまでお酌をし、撃沈させることもある。少女と見間違えるほどかわいらしい外見だが、実際は二人とも少年である。二人ともオボロを若様と、ハクオロを「兄者様」と呼び敬愛する。隠密活動も得意であり、しばしば諜報活動も担当する。隠密活動時は通常より小さめの弓を使用する。トゥスクル弓衆隊長を務めており、ドリィが蒼組隊長、グラァが朱組隊長。
ウルトリィ
声 - 日本語:大原さやか、英語:Kelly Manison
オンカミヤムカイの第1皇女であり、カミュの姉。本来は巫(カムナギ、巫女)であり外交特使として活動することはないが、本人たっての希望によりトゥスクルの國師(ヨモル)として派遣された。美しい白翼を持ち、慈愛に満ちた立ち振る舞いで様々な人々から畏敬の念を集めている。カルラとは旧知の仲であるが、その馴れ初めは明らかにされていない。神々しい聖女のような女性だが、預けられた捨て子に感情移入しすぎてしまい、親元に帰す際に手放すことが出来ずに我を見失い、悪鬼のごとく変貌するなど人間的な面も見せた。ハクオロに想いを寄せている。
戦闘フェイズでは、オンカミヤリュー独自の法術を駆使して戦う。
カミュ
声 - 日本語:釘宮理恵、英語:Serena Varghese
ウルトリィの妹で第2皇女。誰とでも仲良くできる元気な少女。一族の始祖の力を特に強く受け継ぐその羽は黒色。ゆえに畏怖をもって別格視され、皇女である事も重なりトゥスクルに来るまで友達と呼べるような者がいなかった。アルルゥやユズハとは仲良しで、アルルゥからは「カミュちー」と呼ばれる。ハクオロのことを「おじ様」と呼び、父のように慕っているが段々それ以上の想いを寄せるようになる。『この世ならざるもの』と対話することが可能な、オンカミヤムカイの中でも特異な存在(ムツミの項参照)。
戦闘フェイズでは、姉のウルトリィ同様の法術を駆使して戦う。ただし、ウルトリィとカミュでは使用できる術の属性が異なっている。
ベナウィ
声 - 日本語:浪川大輔、英語:Vic Mignogna
ケナシコウルペの侍大将であり騎兵衆隊長。國への忠義のため戦う生粋の武人。槍の達人であるが、その冷静沈着さと知性で政務の補佐においても優れた手腕を発揮する。國を蝕むインカラ皇の圧政に心を痛めながらも、己の気持ちを押し殺し命令に従っていた。インカラ皇を殺害した後に自害しようとするがハクオロに止められ、以後彼に仕える。表には出さないがハクオロの人柄に惚れており、彼に心酔する忠臣の1人。持ち前の容姿と性格から女官たちの憧れの的であり、恋文も多数受け取っていたようだが、本人は無自覚。上司も同僚も部下も気ままな行動をする者が多いため気苦労と小言が絶えず、恐らくトゥスクル國内では一番の苦労人。一見旧人類(普通の人間)のように見えるが、長く尖っている耳がたまに見えるので、彼もまた亜人間である。
戦闘時には鉤槍を振り回し、シシェという名の灰色のウォプタルに騎乗して俊敏に敵兵を攪拌する。